固有の聖典と漢訳仏典の比較・分析をとおし、仏教受容の形態を中心に、その特徴を詳述。新編集による決定版選集。

3,850円

中村元選集（第2巻）決定版…

本書は中国の近世における士大夫の日常倫理について、様々な角度から検討を加えたものである。主に家訓と善書を材料とし、思想家としては二流・三流と言わざるを得ない知識人たちが、時には意識的に、またある時は無意識に発した言葉を分析する手法を用いた。

5,500円

中国近世士大夫の日常倫理…

特集「現代日本における「宗教」のゆくえ」では宗教学・社会学を専門とする、西村明・小島伸之・大西克明・平良直の4氏が、現代日本社会における宗教の認識に問題提起し、宗教学の在り方、「宗教二世」問題など様々な視点で議論を交わした。戦後八十年の特別寄稿では、2020年に『戦争をいかに語り継ぐか』を出版した水島久光氏がこの5年間で激変した社会情勢を踏まえ、まさに今実践すべき平和教育とは何かを論じる。また、マレーシアの国際イスラーム思想・文明研究所（ISTAC）との共同シンポジウムという形で開催された学術大会の登壇者4名の論題を掲載。その他コラム、新刊紹介など。 ◎特集　現代日本における「宗教」のゆくえ 座談会　現代日本における「宗教」のゆくえーーその現状・課題・展望ーー西村 明／小島 伸之／大西 克明／平良 直 座談会後記ーー既存の「宗教」イメージを越えてーー平良直 ◎戦後八十年特別寄稿　“語り継ぐ〞ことのアポリアーー記憶から記録へ、時代の転換点としての八十年ーー水島久光 ◎イスラームと仏教の対話（第三十九回学術大会シンポジウムより） 信仰と人間の在り方ーーイスラームにおける「名誉ある代理人」概念の探究ーーアブデルアジズ・ベルグート イスラームと仏教における教育哲学の融合ーー包括的な人間開発の比較研究ーーヌルル・アイン・ノーマン 宗教間における共存への方途ーーイスラームと仏教における平和・共存の知恵ーー岩木秀樹 人間革命の形而上学的構造とイブン・アラビーにおける完全人間の概念ーー山崎達也 ◎思想の扉　天台智ギと章安灌頂 天台智ギと章安灌頂ーー灌頂の『涅槃経』探究と灌頂の描いた智ギ像ーー松森秀幸 ◎激動の時代を生きた人と思想3　スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ 存在論、道徳、宗教ーースワーミー・ヴィヴェーカーナンダにおける哲学的ディスクールーーディリープクマール・モハンタ ◎コラム　シルクロード（絲綢之路）8 人類最古の鉄への模索ーー大村次郷 ◎新刊紹介 『大いなる人間復興への目覚め』発刊に寄せてーー二宮由美 ◎研究覚え書き 道徳上の因果についてーー蝶名林亮 池田大作と「人間主義」--柳沼正広 ダリトの「声」を求めてーー松木園久子

1,400円

東洋学術研究　第64巻第2号…

■　「さとり（証）」ってなんだろう。精進料理と茶の湯、武士の思想と和の精 　神、聖徳太子と千利休、道元、一遍、盤珪……「さとり」の光をもって、日 　本人および日本文化の根を照らし出す。 ■　自我への囚われを去って、すべてが互いに関係し合い、はたらき合う世界 　に生きること──無自性 – 空 – 縁起。食物連鎖を離れることも、武士の倫 　理も、聖徳太子の和の思想も、利休の茶の精神も、そして浄土思想も、すべ 　てここにルーツをもっていた。 ■　「今ここ」に生きつつ、空 – 縁起の風光に賭ける。私たちを生かしている 　ものの消息に開かれてありながら、それは狭隘な自我・自民族中心主義とは、 　およそ懸け離れてあったものだ。 第一章 　食と仏教 第二章 　武士の思想と仏教 第三章　和とは何か 　　　──「和を以て貴しと為」と「和敬清寂」 第四章 　徳という思想 第五章 「修行」から「修養」へ 　　 ──日本仏教の中世と近世 終　章　共生の根拠 　　　　　 ──仏教・儒教・神道

2,750円

さとりと日本人

東洋思想に立脚して、現在の社会や科学技術に役立つ「和の人間学」とはいかなるものなのかを究明する。また、そこから導き出せる人格者の行動規範を明らかにして、将来の人材育成指向を明示する。

1,980円

和の人間学

1,155円

ヨーガ

清代考証学の集大成者戴震はカントと同じ1724年に生まれた。20世紀に入り西洋の影響を受けて中国固有の知の体系は急速に再編され，戴震は中国近代哲学の萌芽的存在として注目される。彼は経学者でとりわけ算学や音韻訓詁学に長じていた。当時は文献学的実証研究の考証学が学術史上で最も隆盛な時代であった。そこでなぜ〈戴震の哲学〉が強い影響力を持ち得たのか。そこには中国における哲学をどう理解し構想するかという実践的課題が凝縮していた。 清代末期から民国初期に〈戴震の哲学〉が中国の近代哲学を語る上で最も哲学的なテキストであり中心的トピックになったのはなぜか。さらには〈戴震の哲学〉構築のプロセスで捨象された様々な知の中にこそ，開かれた可能性の種子があったのではないか。ここに著者の主要な関心がある。 1部では1900年前後の王国維や梁啓超の哲学観と，民族革命の理論的支柱である章炳麟と劉師培の戴震像を通して，〈戴震の哲学〉の確立以前の戴震論を考察する。 2部では梁啓超と胡適が新文化運動を背景に確立した〈戴震の哲学〉像の特徴を分析し，同時に彼の哲学の内在的論理を抽出して，戴震の思想が西洋の影響なしにはあり得なかったことを明らかにする。 3部では劉師培の歴史哲学構想と章炳麟の政治哲学・言語哲学が，戴震をはじめ清代漢学からの栄養により形成されたことが示される。ここに中国近代哲学の実相を解明する。

7,480円

戴震と中国近代哲学

本書は、名著『老荘思想』を著した安岡正篤師が『老子』を講じた筆録です。老荘思想の神髄をついた講話は、俗世の汚濁と頽廃を救う妙薬として、読む者を神秘的なユートピアに誘い、現代文明に毒された我々の心を沈静・慰藉し、やがて解脱へと導いてくれることでしょう。

1,650円

ユートピアを求めて

戦乱の世にあって、徹底した非戦と平和を説いた墨子。今こそ、その思想が日本、そして世界を救うと確信する筆者が熱く語る“墨子のすすめ”。巻末に中村哲氏との対談を収録。

2,640円

【POD】墨子よみがえる…

朝鮮通信使との交流、「金印」の鑑定、そして福岡藩西学問所甘棠館の館長を経て、長子昭陽とともに亀門学を創始し多くの人材を育成した亀井南冥。市井に生き、幅広い交流を重ね、学問を貫いたその生涯を、分かりやすいかたちで伝える。

1,870円

亀井南冥小伝

混迷の時代に立ち返るべき参照点は私たちの足元にある。危機の時代に真正面から向き合い、手探りで思想形成をしてきた河上肇、島尾敏雄、長谷川如是閑、柳田国男、吉田満といった人々の仕事を批判的に読み解き、いま、私たちが再検討すべき課題のありかを探る。 一ー酒・脱世間・海ー尾崎放哉 二ー求道と学問ー河上 肇 三ー転向の「完成」-小林杜人 四ーヤポネシア論ー島尾敏雄 五ー修養と美意識ー島木健作 六ー遁避の精神ー長谷川如是閑 七ー民俗学と農本主義ー早川孝太郎 八ー故郷喪失とナショナリズムー柳田国男 九ー散華の思想ー吉田 満

2,200円

忿・傷・危の世界

1,100円

瞑想と霊性の生活（2）…

クンダリニー覚醒という稀有の体験を持つインド人言語哲学者が、 日本で行ってきた講演・講話をまとめる。 数千年もの長い年月を経て展開されてきた古代インド思想への入り 口を提供する。また、インド思想の理解に不可欠なサンスクリット 学習のために「般若心経」をサンスクリット原典から読む。 セミナー　マインドの発展 　1.人格の構造／2.知覚の形成／3.アトミック・マインド／4.脳とマインド／ 　5.脳と心を制御するもの／6.意識の哲学／7.マインドの三種類／8.人体の二 　極とクンダリニー／9.継続する進化の過程／10.心に今起きている事態／11. 　明晰な思考への指針／12.普遍宗教へ向かって／13.瞑想の理論と実践 講演1　古代インド思想の現代的意義 　1.古代インド思想序説 　　カースト制本義／人生の四段階／人生の四代目的 　2.古代インド思想の現代的意義 　　人間の四類型／人生の四段階／人生の四代目的 講演2　人間の危機とJ・クリシュナムルティ 　1.クリシュナムルティの特異性 　　気の進まぬメシア／突然の精神変容 　2.教育論の特色 　　幼児からの条件付けに警告／権威に対する対決姿勢／自由な教育の提唱／ 　　教育原則：既知からの自由／英知の覚醒を目指す／瞑想重視 　3.個人の精神生活と社会変革 講演3　普遍宗教論序説 　1.宗教なしの人間はいない／2.既成宗教の限界／3.永遠の哲学と普遍宗教／ 　4.宇宙意識と宇宙エネルギー／5.絶対的心の平和こそ神への道／6.ヨーガは 　普遍宗教へ向かう／7.伝統宗教も心の平和を目指している／8.神の直接的体 　験／9.普遍宗教論要約 講演4　仏陀の真の教えは何か 　1.仏陀は宗教改革のみを切望した／2.歪曲された仏陀の教え／3.仏陀は心を 　人間活動の中心に据えた／4.宗教は論議を離れ、実践を目指すべし／5.知性 　的な仏陀の教え／6.普遍宗教としての仏陀の教え／7.自ら自分の光明となれ 講演5　心の発展のための教育　理論と実践 　1.パーソナリティの三レベル 　　フィーリングと心と身体 　2.教育における外面重視と内面尊重 　　人間の中心は内面世界 　3.心の発展のための教育 　　自己観察の習慣化／インドのグルクラム教育　 講演6　人生についての私の見解 　　質疑応答 原典購読　般若心経 　　　　　般若心経原典 言語論講義 1　人間と言語 言語論講義 2　言葉と意味の関係 言語論講義 3　バルトリハリの言語に関する考察 補録1　ヨーガと宗教 補録2　世界の究極等式　M-L=G 補録3　舞踏王・ナターラージャ 補録4　病床での気付き 補録5　朗唱マントラ 　編訳者あとがき

2,750円

インド思想との出会い…

いまも論語が面白い。いまも論語に生きている。百歳、なお論語を説いてやまず。

1,760円

百歳の論語

渡辺崋山、佐久間象山などの師として名高い佐藤一斎。その佐藤一斎が書き綴った人生の不朽の指針『言志四録』１１３３章から、８２章を厳選し、解説。『言志四録』を３０余年に渡り愛読した著者ならではの豊かな深い読み。

2,420円

佐藤一斎の言葉

荻生徂徠に学び“古文辞学”の方法と思想を継承した太宰春臺。如何に読み、如何に書くことで、先王の道を理解し、表現するのか。江戸漢学において未分化であった文学と思想を切断することなく、その視座に立ち戻り、「春臺詩文論」の機能を論証する。

5,170円

太宰春臺の詩文論

古来、『論語』の各章にはさまざまな解釈があるが、注目すべき説の要旨を簡潔に七言絶句に詠じた四百首。巻末には、『論語』の仁の真価を問うべく考察された「論語の仁」と題する付論を収める。 　　序 　　　凡　　　例 朱晦庵集注篇 1　〜　60 王陽明伝習録篇 61　〜　145 華　人　篇 146　〜　235 伊藤仁斎古義篇 236　〜　340 荻生徂徠徴篇 341　〜　370 邦　人　篇 371　〜　410 　　　論 語 の 仁 　跋にかえて

1,980円

論語四百篇詩

オレンジの薫る谷間の自室で、クリシュナムルティは独りテープに向かって語りはじめる。清新で率直なこの〈最後の日記〉には、クリシュナムルティの思想がみずみずしく息づいている。

2,530円

最後の日記

安岡正篤師の高弟・伊與田覺氏完熟の『論語』講義集成。

1,980円

男の風格をつくる論語…

迷いが吹っ切れる４０代で大望を抱き、天命を知る５０代で諸国行脚の旅をはじめる。誰の言うことも素直に聞く６０代で生国に残る弟子への教えを希求し、心の欲するままに物事を行う７０代で天寿を全う。波乱万丈の生涯をおくった恕の人孔子の「こころに響く」人生訓。

1,540円

新釈論語

880円

ガンディーの生涯（下）…

2,970円

異貌の日本近代思想（2）…

東アジア・欧米など海外の研究成果を採り入れて一国史的視点を超え、文学・歴史学・考古学・政治学・哲学・倫理学・宗教学・民俗学・美術史・建築学・地理学といった諸分野の成果を盛り込んだ、人文科学の基幹として思想史学確立の試み。先史以来の知の営為を集約し、選り抜きの主題を分析した、新しい日本思想史の通史と方法。文献史料以前と以後。

4,180円

日本思想史講座（1（古代））…

990円

宇比山踏

1,760円

日本人の黙示思想

世界の若者を魅了した和尚「ラジニーシ」。その膨大な講話の記録に表出されている全キーワードを１６アイテムに分類。ＴＰ心理学を援用して、その精神世界を解析する。

2,200円

和尚（ラジニ-シ）の超宗教的世界…

論語集注を底本としてこれを全訳注し、注欄には、何晏の集解、皇侃の義疏、の注疏の古注の他、朱子語類からの関係文も豊富に採録し、論語の深い理解に資す。本巻には、学而・為政の二篇を収録。

3,080円

孔子全書　1

狂信的な国粋主義者か、神仙思想に没頭し魂の尊厳を問うた求道者か。 民俗学はなぜ国粋主義と親和性があるのか。 平田篤胤没後180年のいま、多角的な視点からカリスマ・平田篤胤に光をあて、ファシズムを問い直す挑戦的試み。 [目次より] 序章　狂信から共振へ【山下久夫】 1　同時代との共振 第一章 『古史伝』の神代像と『香取志』『鹿島志』 ーー共振を求めて　【山下久夫】 第二章「気吹舎」の出版活動と在地の「知」 ーーー共振する伊豆国　【中川和明】 第三章　平田篤胤と近世仏教 ーー《排除》と《包括》　【森和也】 第四章　近世知識人の怪異認識と平田篤胤 ーー「天狗」理解をめぐって　【今井秀和】 第五章　『牛頭天王暦神辯』における吉備真備批判の意味 ーー篤胤と近世祇園社との共振【鈴木耕太郎】 第六章「玄学」という名付け ーーユニバーサルとパーソナル　【森瑞枝】 　コラム1「一つの世界」のなかの平田篤胤 ーー比較神話学の夜明けと篤胤　【彌永信美】 2　時代を超えた共振 第七章　篤胤のなかの中世 ーーその神学的方法に底流するもの　【小川豊生】 第八章　寅吉をめぐる冒険【三ツ松誠】 　コラム2明治の平田家、平田胤雄と印行社　【相澤みのり】 第九章　柳田国男と「平田派」の系譜 ーー大国隆正と宮地厳夫に注目して　【渡勇輝】 第十章　平田国学とキリスト教　【齋藤公太】 第十一章　再生する平田篤胤 ーー世紀転換期の「神道史」叙述における「事実」と「想像」をめぐって　【木村悠之介】 　コラム3平田篤胤と酒井勝軍の神代文字観 ーー「完全言語」として　【吉田唯】 第十二章　神仙・調息・ファシズム ーーー平田篤胤と近代異端神道をめぐって　【斎藤英喜】 あとがき 執筆者略歴

6,600円

平田篤胤　狂信から共振へ…

8,800円

大塩平八郎と陽明学

井上金峨(1732~84)江戸の人。仁斎、徂徠学を勉強したが、その非を悟り別に一家を立てた。折衷学派の一人。亀田鵬斎(1752~1826)金峨に師事し、寛政五鬼の随一と言われる。徂徠派の古文辞学を排斥する。

2,090円

井上金峨・亀田鵬斎

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