今日のわれわれはハイデッガーがどこで道を踏み外したかをほぼ言いうる位置にある。だがもともとハイデッガーの道は杣道であって、それはあまりに忠実に追うと、自らも迷ってしまうような道である。黒森の杣道は、木を見て森を見ないと迷路になる。本書が意図していることはテキストを吟味することによって、ハイデッガーの迷路にささやかな道しるべを置くことである。

2,860円

ハイデッガ-の迷宮

まったく新しいハイデガー像。哲学は社会に超然たりうるだろうか。哲学と社会の関係の本質にラディカルに迫る。いっけん“社会的な政治”とは無縁に見えるハイデガーの「純粋哲学」の核心に、社会的な政治性を発見する「哲学の社会学」。哲学は、哲学的言説が社会的文脈に還元されることを何ゆえ断固拒むのか？「内在的読解」による、哲学の自己批判から、デリダ×ブルデュー論争の本質を明かす。

3,080円

ハイデガーの政治的存在論…

“個立”した人間の主体と人間的共存を凝視する。著者渾身の広松批判。

3,960円

カントが語り得たもの…

キリスト教や民族移動の歴史に培われた精神的風土のなかにあって、理性的、闘争的人間像をいわば最も洗練された形で完成させたヘーゲルの自我像に魅せられながらも、その限界を読み解く。

2,200円

さらばヘ-ゲル

本書は、哲学的巨人にまで成長してゆくヘーゲルの実像を、ドイツ・ロマン主義との関わりを通して、とりわけ彼が青年時代を共に過ごしたヘルダーリンやシェリングとの関わりを軸にして、思想形成期から哲学体系の構築に至る哲学的道程のプロセスのなかで浮かび上がらせる。

3,520円

ヘーゲルとドイツ・ロマン主義…

フンボルトの生涯と活動、言語比較方法、ヤーコプ・グリムとの学的交流、フンボルトとハイデガー、言語の民族性、日本語研究等々、フンボルト言語論の核心に迫るテーマを、未刊の書籍や草稿を発掘・駆使して解き明かした研究の集大成。

5,170円

言葉と世界

今世紀ドイツにおけるニーチェ思想の歪曲史を徹底批判し、国家・民族から自由な真のニーチェを浮き彫りにする。

4,180円

ニ-チェ思想の歪曲

チェルヌィシェフスキーは日記をあたかも自己の思想形成の告白の日記として、突如１８４８年５月から綴り始め、大学を卒業して郷里サラトフに帰るまで書き続ける。本書は主としてこの日記を素材にして、この作業を当時のロシアの知的雰囲気とロシアの伝統思想とを織り合わせて詳細に分析し、あわせて、チェルヌィシェフスキーがラジカルな社会主義者として誕生し、出立する雄々しい姿を描きあげる。

6,930円

チェルヌィシェフスキ-の歴史哲学…

第1部 間接的プラトン伝承の喪失と取り戻しーシュライエルマッハーとその後継者(プラトン翻訳への諸序文におけるシュライエルマッハーの論証 シュライエルマッハーの同一哲学的諸前提 シュライエルマッハー主義の興隆と危機 現代シュライエルマッハー主義の方法論と論証類型 結論ープラトンの直接伝承と間接伝承の関係) 第2部 プラトンの原理理論の哲学的構造ーその内容と解釈学的・歴史的意義(プラトン哲学の体系的形態 不文の学説と対話篇との関係 古代哲学史における位置)

3,080円

プラトンの形而上学

2,750円

美しき人生観

政治・経済・社会すべての知を脱構築し、“マルクスの亡霊劇”を演出する。デリダの論文＋インタビュー収録。

2,860円

デリダを読む

4,950円

ドイツ観念論の発展（2）…

3,630円

空間と身体

自由ラジオ、資本主義、メディア社会、欲望、無意識、革命、マルクス、フロイト、ネグリ、アルチュセール、ラカン、フランクフルト学派、ゴダール、サルトル、アメリカ、日本、天皇制、言語、人類学…横断性・リゾーム・スキゾ分析の思想家ガタリが語る・ガタリを語る。

1,980円

政治から記号まで

本書はヘーゲルにおける「自由」概念と自由の社会的実現の問題を、「近代」という時代の特徴と積極的に結びつけることによって、ヘーゲルにおける人間と社会、あるいは個と全体との関係づけを明らかにし、同時にその問題が現代社会を含む「近代」の抱える問題といかに結びつくかを明らかにしようとしたものである。

5,940円

ヘ-ゲルにおける自由と近代性…

本書は、従来わが国で研究される所の少なかったイタリア人文主義者のギリシア古典文化探究を、三分野より考察したものである。

7,700円

イタリア人文主義とギリシア古典文化…

本書は、レヴィナスの章などを増補した１９８２年刊の改訂第三版の翻訳であるがこれほど広範囲に現象学運動を概説した著作は他に類を見ない。現象学研究文献の基本・根幹図書であり、思想・哲学の学徒の必備本。

6,050円

現象学運動（下）

本書は、経済思想史と政治思想史の２部からなり、１部では功利主義と名付けられてきた思想体系が、経済・経済対策に対していかなるスタンスを有してきたかという問題に迫り、２部では特にイングランドにおける政治思想を経済・社会思想との緊密な関連の中に置き、個別論点を掘削した論考を行う。ベンサムとスミス、そしてマルサス、オウエン-、１８世紀ブリテンの「自由」と「調和」を探究した思想家たちに迫る。

6,600円

自由と調和を求めて

現代の多くの哲学的問題がカント哲学から発現しているにしても、カント哲学の中にそのすべての解答を見いだすことはできないのであり、ましてやカントのテクストは「聖書」ではない。本書は、ある意味ではこれまでのカント研究に対して根本的な見直しをせまるものである。

5,500円

カント・現代の論争に生きる（下）…

本書の目的は疎外論超克説を反駁することである。この説を批判するのは、明らかな謬説であるにもかかわらず、マルクス解釈の世界において、なかんずくわが国において、根強い影響力を保っているからである。本書はこの説を批判することを通して、マルクスにおける疎外論の発展という観点を提示しようと試みる。

3,300円

初期マルクスの疎外論…

今回創刊される日本カント協会の機関誌『日本カント研究』の内容は、１９９９年秋第２４回学会（慶応義塾大学）のシンポジウムのテーマ「カントと現代文明」に関する提題者の論文三編と、そのテーマと関連する依頼論文一編と、さらに会員の公募論文六編、そして最近のカント研究書の書評五編から成る。今後毎年一回刊行の予定である。

2,200円

日本カント研究（1）

9,790円

パスカル『プロヴァンシアルの手紙』…

ベルクソンにとって、直観は精神の努力そのものである。そうであるとすれば、われわれが「直観」をキーワードにして、本書を読むときには、われわれの側にも「精神の努力」が求められるであろう。この「精神の努力」によって直観を理解していけば、ベルクソンの哲学の真髄に触れることができるかもしれない。

880円

思考と運動（下）

15 世紀の最も独創的な思想家，哲学者，神学者ニコラウス・クザーヌスについての著者30 年間におよぶ研究をもとに書き下ろしたもので，クザーヌスの政治社会思想，公会議と教会改革，それに著者の最も力をいれた現代政治思想に対するクザーヌスの貢献を力説ている。（クザーヌス生誕600 年記念出版）

6,160円

ニコラウス・クザーヌス…

哲学の小径へ誘う「エセー」群。

3,300円

フランス的人間

６８年の「５月革命」を個人主義的運動の進展と見る立場から、８６年にフランスで起こった非政治主義的・順法主義的運動を見直し、個人主義的要求と「法への回帰」を特徴とするこの運動を、大革命以来の個人主義の発展として積極的に評価する。

2,090円

68年ー86年個人の道程

2,530円

啓蒙精神と弁証法的批判…

9,240円

フィヒテ全集（第9巻）…

ポパー哲学の核心にある 「批判的合理主義」 の思想は学問の世界だけでなく、 政治や教育や芸術の世界にまで多方面にわたってさまざまな影響を及ぼしている。 しかしその思想はまだ十分に理解され活用されているとは言えない。 こうした思想状況にたいしてポパー思想を継承しつつ独自の批判的展開をもくろむ、 若き俊秀の書き下ろし論考。 目次 はじめに 第1章　非正当化主義序説 　1　非正当化主義的可謬論 　2　真理と確実性の峻別 　3　確実性との決別 　4　果てしなき探求 　5　批判の合理性 　6　批判的合理性と倫理 第2章　正当化主義と帰納の問題 　1　正当化主義の枠組み 　2　検証可能性と帰納の問題 　3　確率論的帰納主義 　4　ポパーの帰納批判 　5　帰納批判の観点 第3章　帰納の原理と選択の合理性 　1　帰納の実際的問題 　2　ポパーの答えとその批判 　3　ミラーの答えとその批判 　4　テストの多様性 　5　誤りから学ぶ合理性 　6　実際的場面での演繹的推論 　7　帰納を否定することの意味 　8　誤りから学ぶ信頼性 　9　正当化主義の「失敗の本質」 第4章　前進するための反証可能性 　1　反証の非決定性vs正当化主義の枠組み 　2　決定性についての第二のポパー伝説 　3　前進の手がかりとしての反証 　4　存在言明から反証可能言明へ 　5　反証可能な確率言明 　6　反証主義のホーリズム 　7 目次 はじめに 第1章　非正当化主義序説 　1　非正当化主義的可謬論 　2　真理と確実性の峻別 　3　確実性との決別 　4　果てしなき探求 　5　批判の合理性 　6　批判的合理性と倫理 第2章　正当化主義と帰納の問題 　1　正当化主義の枠組み 　2　検証可能性と帰納の問題 　3　確率論的帰納主義 　4　ポパーの帰納批判 　5　帰納批判の観点 第3章　帰納の原理と選択の合理性 　1　帰納の実際的問題 　2　ポパーの答えとその批判 　3　ミラーの答えとその批判 　4　テストの多様性 　5　誤りから学ぶ合理性 　6　実際的場面での演繹的推論 　7　帰納を否定することの意味 　8　誤りから学ぶ信頼性 　9　正当化主義の「失敗の本質」 第4章　前進するための反証可能性 　1　反証の非決定性vs正当化主義の枠組み 　2　決定性についての第二のポパー伝説 　3　前進の手がかりとしての反証 　4　存在言明から反証可能言明へ 　5　反証可能な確率言明 　6　反証主義のホーリズム 　7

3,080円

批判的合理主義の思想…

エックハルト、この偉大な神秘思想家の不朽の人生叡智を、アクチュアルに現代に位置づけて解き明かす。

3,960円

マイスター・エックハルト…

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