英米の演劇から、主要な24作品を時代順に取り上げ、それぞれの内容および技巧に注目して解説する入門書です。読むものであると同時に、上演されるものとしての戯曲のあり方を重視し、演劇に対する理解を深めます。 取り上げる作品ーー『エヴリマン』『スペインの悲劇』『ハムレット』『すべて愛のために』『真面目が大事』『私生活』『欲望という名の電車』『セールスマンの死』『ゴドーを待ちながら』『マイ・フェア・レイディ』ほか ＜目次＞ 序章　演劇と戯曲 1 『エヴリマン』(作者不明)と劇の教訓性 2 『スペインの悲劇』(キッド)と劇中劇 3 『ハムレット』(シェイクスピア)の劇中劇と復讐劇の変容 4 『十二夜』（シェイクスピア）と変装 5 『リチャード3世』(シェイクスピア)と歴史の視点 6 『ヴォルポーネ』(ジョンソン)と欺瞞の喜劇 7 『輝けるすりこぎの騎士』（ボーモント）とバーレスク劇 8 『すべて愛のために』（ドライデン）と英雄悲劇 9 『田舎女房』（ウィッチャリー）と風習喜劇 10 『乞食のオペラ』（ゲイ）とバラッド・オペラ 11 『悪口学校』（シェリダン）と感傷喜劇 12 『軍艦ピナフォア号』(ギルバート)とメロドラマ 13 『真面目が大事』(ワイルド)とメロドラマ 14 『人と超人』(ショー)と思想劇 15 『私生活』（カワード）と喜劇の技巧 16 『夜への長い旅路』（オニール）と劇の時間 17 『一生にただ一度』（カウフマンとハート）とパロディ 18 『欲望という名の電車』（ウィリアムズ）と幻想 19 『セールスマンの死』(ミラー)と意識の流れ 20 『ゴドーを待ちながら』(ベケット)と現実認識 21 『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』（オールビー）と虚構 22 『昔の日々』(ピンター)と記憶 23 『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』（ストッパード）と演劇意識 24 『マイ・フェア・レイディ』(ラーナー)とミュージカル 終章　英米演劇理解を深めるにはどんな方法があるか あとがき 索引

2,970円

英米演劇入門

「20歳の1年」を撮りためたメモリアル作 2025年1月期の曜劇場ドラマ『御上先生』に出演し、2024年は初主演を務めた映画『ハピネス』や、初舞台となる『ボクの穴、彼の穴。W』に挑戦した俳優・窪塚愛流。20歳という、記念すべき1年を撮りためた1st写真集です。 生まれ育った横須賀や地元でもある大阪でロケを行いました。母校や子供の頃から通った定食屋では普段は見せない素顔のカットが楽しめます。ホテル、街並み、そしてビーチでのサーフィンなど、10代の頃とは違う大人になった姿も封入。182cmの高身長を生かしたファッショナブルなカットも魅力の1つです。また父・窪塚洋介がモルディブで撮影した家族旅行写真や窪塚家のロングインタビューも見どころの1つです。 カバー写真は言わば「白・愛流」、カバーの裏面写真は「黒・愛流」。朝と夜、それぞれの対照的な写真となっていて、爽やかからセクシーまで、彼の魅力の振り幅が楽しめるような両面です。 ■PROFILE 窪塚愛流（くぼづか・あいる） 2003年、神奈川県横須賀市生まれ。2021年から本格的に俳優活動を開始。映画やドラマに数多く出演し、その瑞々しい存在感と演技を着実に成長させている。 【編集担当からのおすすめ情報】 「20歳」という貴重な1年間を、時期を追って撮影させてもらいました。 最初に撮った横須賀の写真と、最後に撮った東京の写真（カバー表紙）では、別人かと思えるほど、俳優としてそして人間として成長していく姿が楽しめる1冊になっています。 ロケ中、あらゆるところで声をかけ続けられるなど、色んな人に愛される姿が印象的でした。名前を体現するように、まさに「愛が流れている」人です。 謙虚で、一生懸命で、誰に対しても誠実な彼は、どのように育ったのか。 母校の先生や友人たちにも恵まれていますが、なんと言っても「家族」の存在が大きいんだなと思いました。収録されている窪塚家皆さんのインタビューには、愛流さんを大切にする想いが赤裸々に綴られています。 愛流さんのタレントとしての魅力がふんだん収められていると同時に、子育てや家族のあり方についても、とても学べる内容になっていると思います。

3,850円

窪塚愛流 1st写真集 Lila…

日本初演20周年の宝塚版『エリザベート』。巻頭特集ではその魅力を多彩な論考で徹底解剖！　特集では月組トップ・龍真咲の個性あふれる魅力を語り、OGロングインタビューには元花組トップの蘭寿とむが登場。そのほか公演評、舞台写真多数のOG公演評も所収。 巻頭特集　『エリザベート』が止まらない！ 　祝二十周年！『エリザベート』の魅力大解剖ーーはじめに　薮下哲司 　進化する『エリザベート』の軌跡　平松澄子 　二十周年を迎える宝塚版『エリザベート』と八人のトート　加藤暁子 　「自立を志向する女性」を描く困難とその意義　大越アイコ 　舞台以上にドラマチックな史実のシシィ像　水野成美 　充実している宙組の『エリザベート』の楽しみ方　永岡俊哉 特集　龍真咲、オンリーワンの輝き 　新世紀のスターもついに退団ーーはじめに　薮下哲司 　龍のごとくに……　大上戸国雄 　輝きながら駆け抜けた龍真咲　岩本 拓 　きらめき、ひたすら自由に　木谷富士子 　「愛と自由」を叫ぶナニワのド根性トップ・龍真咲　大越アイコ 　宝塚百周年に咲いた特別な色濃さ　鶴岡英理子 小特集　宙組『Shakespeare』が面白い！ 　沙翁に捧げたい珠玉の一編ーーはじめに　薮下哲司 　見事なコラージュで紡ぎ出された劇聖の半生　鶴岡英理子 　生田大和、会心の作で正月公演を飾る　永岡俊哉 　「夢」と「愛」と「演劇」がシンクロする舞台　木谷富士子 　生田流シェイクスピアの楽しみ　大越アイコ 公演評2015・11-16・4 　花組『新源氏物語』『Melodia--熱く美しき旋律』 　　「狂おしい愛」を「もののあわれ」に昇華した明日海源氏　木谷富士子 　　苦悩を軸に据えた『源氏物語』　小咲福子 　月組『舞音ーーMANON』『GOLDEN JAZZ』 　　フランス植民地下での破滅的恋　大越アイコ 　　「愛」と「祖国」を問う意欲作　木谷富士子 　雪組『るろうに剣心』 　　宝塚化の成熟と限界　岩本 拓 　　見事な宝塚バージョンとして輝く『るろうに剣心』　鶴岡英理子 　星組『こうもり』『THE ENTERTAINER!』 　　北翔海莉ワンマンショー　薮下哲司 　　このトップだからこそオペレッタ&ショー　永岡俊哉 対談　未来への布石が感じられた半年間ーー二〇一五年十一月ー一六年四月の外箱公演　薮下哲司／鶴岡英理子 新人公演評2015・10-16・4 　次代を担うスター候補が続々登場「新公見聞録」--宝塚大劇場篇　永岡俊哉 　新人公演にも大きな節目が感じられた半年間ーー東京宝塚劇場篇　鶴岡英理子 OG公演評2015・11-16・4 　宝塚OGだけがもつ輝きを放ちながらーー関東篇　鶴岡英理子 　柚希礼音に続け！　湖月わたる、和央ようかも世界に進出ーー関西篇　薮下哲司 好評につき再々演、榛名由梨と未央一の“大爆SHOW”シリーズ　下瀬直子 OGロングインタビュー　蘭寿とむーーありのままの魅力　聞き手／薮下哲司

1,760円

宝塚イズム33

2,200円

高校演劇selection（2000　上）…

2,999円

善界

1,100円

SWAN　MAGAZINE　Vol.53

1,008円

haru＊hana（vol．048）

吉沢亮×中川大志 INI SEVENTEEN 中村倫也

980円

Eye-Ai+ vol.4 特別版

2,999円

大仏供養

「仮面ライダージオウ」仮面ライダーゲイツ役、第29回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト、グランプリ押田岳ファースト写真集。

3,300円

押田 岳ファースト写真集　岳歩 -がくふー…

俳優・アーティストの魅力をじわっとお届けする、“しみこみ系”雑誌 ★今号のテーマは「TOKYO」。移り変わるこの都市の中で魅せる『butter』01 『butter』は、注目の男性俳優・アーティストの魅力を存分にお届けする雑誌。撮りおろしカットやロングインタビュー、読み物など、より魅力が伝わるような雑誌に！ タイトルの『butter』には、どんな食材とも相性がよく、ゆっくりと染み込むように溶けてキラキラ輝き、濃厚な味わいの雑誌を目指すという意味を込めました。 今をときめく俳優・アーティスト全9組の「新たな色」をお届けする雑誌『butter』は、3月31日（月）発売！ 　通常版の表紙は、高橋文哉。ドラマ、映画、バラエティで活躍を続け、今春には、NHK 2025年度前期連続テレビ小説『あんぱん』の出演が決まり、映画『少年と犬』の公開も3 月20 日に控える彼が、“俳優”“タレント”という姿を取り払い、シンプルに高橋文哉として、ありのままの姿を浅草を舞台にして見せてくれる。より成熟し大人になった今の高橋の姿が表紙＋17ページにわたり盛りだくさんで掲載されている。 そして、増子敦貴（GENIC）、小林虎之介、中沢元紀、砂田将宏（BALLISTIK BOYZ）、WILD BLUE、岡部たかし、野村康太、新原泰佑の撮りおろしグラビアカットとインタビューを掲載。 ●butter01 3月31日発売_内容紹介 □通常版 【表紙】 高橋文哉 【特集】 ・巻頭グラビア＆インタビュー 高橋文哉 ・グラビア＆インタビュー 増子敦貴（GENIC） ・グラビア＆インタビュー 中沢元紀 ・グラビア＆インタビュー 小林虎之介 ・グラビア＆インタビュー 砂田将宏（BALLISTIK BOYZ） ・グラビア＆インタビュー WILD BLUE ・インタビュー 岡部たかし ・グラビア＆インタビュー 野村康太 ・グラビア＆インタビュー 新原泰佑

2,099円

butter 01

注目の若手俳優陣が集結した、ロングインタビュー＆グラビアムックが発売決定。様々なシーンで活躍する彼らの“今”を切り取ります。 ドラマ『みなと商事コインランドリー』で話題を集め、役者として急成長を遂げている俳優・西垣匠が表紙に登場。 さらに、アロハ×ハル（超特急）、塩野瑛久、木戸大聖、岡宮来夢という各方面で今をときめく俳優陣が集結し、ロングインタビュー＆撮り下ろしグラビアを収録。役者として歩みを始めてから現在までに抱えた葛藤や、今のリアルな思いを語ります。 2021年に俳優デビューし、ドラマ『みなと商事コインランドリー』で知名度を上昇させ、今年は連続ドラマに3本出演するなど躍進を遂げている西垣匠。放送中のドラマ『顔に泥を塗る』では主人公のモラハラ彼氏・結城悠久役を好演し、役者としてのふり幅を大きく広げている。 最新作である11月22日公開の映画『六人の嘘つきな大学生』についてや、デビューからこれまでの俳優人生についてロングインタビューで語る。カフェや屋上での撮りおろしカットも多数収録！　等身大の“今”が詰まった20ページの特集。 超特急のアロハとハルは、22年に「超特急募」と題したオーディションで選ばれた新メンバー。メインダンサーとして活躍するほか、俳優業にも注力している。アロハは昨年放送されたBLドラマ『4月の東京は…』で櫻井佑樹とW主演を務め、『恋をするなら二度目が上等』などの作品に出演。同じくハルも昨年にBLドラマ『君には届かない。』で前田拳太郎とW主演、さらに今年は『ゴーストヤンキー』で初単独主演を飾る。放送中の『ビリオン×スクール』にも出演中で、両者ともに活躍の幅を広げている。 そんな2人は「アロハル」と呼ばれる、グループの年少コンビ。クール＆キュートな超特急らしいギャップのある撮りおろしカットが満載。 ミュージカル『ロミオ＆ジュリエット』やミュージカル『刀剣乱舞』など人気作品に数多く出演し、ミュージカル界を担う次世代のトップと名高い岡宮来夢も登場。10月に控える「『進撃の巨人』-the Musical」のニューヨーク公演を前に、ミュージカルへの思いや未来への展望について語ってもらった。撮りおろし写真は、リラックスした衣装でくつろぐ様子やストリート感のあるカットまで、様々なシチュエーションで撮影。ここでしか見られない表情が詰め込まれている。 さらに『海のはじまり』でも話題の木戸大聖が、和服姿で登場！　大河ドラマ『光る君へ』の一条天皇役で注目を集めた塩野瑛久は、白と黒をテーマにした撮影を敢行。

1,760円

日経エンタテインメント! アクターズ Special…

1,980円

イギリスの宮廷仮面劇…

俳優、牧島輝がメキシコ、サン・ミゲル・デ・エルグランデで撮りおろした最新写真集！

3,850円

牧島輝デビュー10周年記念写真集MAXICO…

1,100円

SWAN　MAGAZINE　Vol.52

コロナは高校演劇から何を奪い、何をもたらしたのか？　表現を制約されながら、その制限を跳ね除けて、コロナ禍に生まれた高校演劇作品を、客席に座るはずだった観客に知ってほしい。演劇部の高校生たちと顧問のそんな思いを、ここに届ける。 はじめに／第一章　コロナ禍の高校演劇／第二章　幻の春フェスと全国ーー演劇部顧問が語る「全国大会」--／第三章　前例なき戦い、勝者はいないーー演劇部顧問が語る「試行錯誤」--／第四章　それでもドラマは生まれるーー演劇部顧問が語る「明日の行方」--／第五章　コロナ禍に演劇部員だった私たち／第六章　コロナ禍が生んだ高校演劇作品紹介／第七章　戯曲＆インタビュー『お楽しみはいつからだ』・『見えない女の子の悩み』・『19-Blues』・『走れ！走れ走れメロス』・『勇者のコロナクロニクル』／第八章　解説のようなアフタートーク　澤田大樹×工藤千夏

2,200円

コロナ禍三年 高校演劇…

1,257円

B．L．T．U-17（vol．5）…

演劇界の華「ブロードウェイ」250年のエッセンスを一冊に凝縮。約900の「作品」と、「人名」「用語」「劇場」の詳しい解説で、舞台裏までよくわかる。詳細な索引付き。

24,200円

完全版 ブロードウェイ・ミュージカル事典…

699円

花もよ（第80号）

特集では、トップ・2番手・3番手の魅力や演技・歌唱・ダンスの力、路線の生徒の今後など、各組の分布図を総力検証。小特集では生田大和や上田久美子らの若手作家を取り上げ、公演評やOG公演評なども充実。元宙組トップの朝夏まなとへのインタビューは必読！ 特集　明日海・珠城・望海・紅・真風、充実の各組診断！ 　はじめに　明日海りお率いる充実の宝塚　薮下哲司 　充実「ハンパない」花組ーークライマックスに向けて　木谷富士子 　『エリザベート』から月組の三羽ガラスを想う　下瀬直子 　歌唱力と迫力抜群の雪組トップコンビに死角なし　永岡俊哉 　紅ゆずるが染め上げた星組の二〇一八年　宮本啓子 　順調に走りだした新トップをはじめ、パワフルな宙組は見どころ満載！　水野成美 　各組が充実期を謳歌する宝塚歌劇団の現在　鶴岡英理子 小特集　若手作家を語りたい！ 　はじめに　女性による女性のための女性の演劇、充実の宝塚歌劇の演出陣　薮下哲司 　上田久美子とその作品　大越アイコ 　小柳奈穂子流、作品を宝塚化するコツとは　宮本啓子 　男性作家として、こまやかな作品を世に送る生田大和　永岡俊哉 公演評2018・4-11 　花組『MESSIAH--異聞・天草四郎』『BEAUTIFUL GARDEN--百花繚乱』 　　明日海が魅せる宝塚ならではのリーダー像　増田のぞみ 　　明日海りおの荒事的魅力　大越アイコ 　月組『エリザベートーー愛と死の輪舞』 　　十回目の『エリザベート』、それぞれの『エリザベート』　岩本 拓 　　二人のぶつかり合いが力感を放つ二〇一八年月組版『エリザベート』　鶴岡英理子 　雪組『凱旋門』『Gato Bonito!!』 　　奇跡の再演と雪組総力戦の新作による絶妙な二本立て　鶴岡英理子 　　名作の再演と熱いラテンショー　木谷富士子 　星組『ANOTHER WORLD』『Killer Rouge』 　　これぞ、紅ゆずるがいちばん生きる作品だ！　永岡俊哉 　　大阪弁で何でもありの芝居とエネルギーあふれる情熱のショー　宮本啓子 　宙組『白鷺の城』『異人たちのルネサンス』 　　和洋オリジナル二本立ての軍配は？　薮下哲司 　　不思議な、でもわかりやすい日本物のショーと、ありがちな芝居　永岡俊哉 　対談　多くの人材にチャンスが訪れた半年間　二〇一八年五ー十月の外箱公演　薮下哲司／鶴岡英理子 新人公演評2018・5-10 　チャレンジが続いたが、収穫が多かった新人たちの躍動に注目！--宝塚大劇場篇　永岡俊哉 　それぞれに意義深く、将来への糧となった新人たちの挑戦ーー東京宝塚劇場篇　鶴岡英理子 OG公演評2018・4-11 　ますます加速する宝塚OGたちの大いなる活躍！--関東篇　鶴岡英理子 　活躍の場をさらに広げるOGたちの躍動ーー関西篇　薮下哲司 OGロングインタビュー　朝夏まなとーー目の前のことを一生懸命やっていく、そうしてさえいれば、必ず誰かが見ていてくれる　聞き手／橘 涼香

1,760円

宝塚イズム38

20世紀後半、高度経済成長とともに公共の劇場やホール、商業劇場が日本中の至る所で建設された。1990年代入ると、大型の先駆的な設備をもつ専門劇場やホールも次々とオープンし、「劇場変革時代」に突入した。数だけなら日本は世界に名だたる劇場国家になったと言えるが、劇場やホール側にとっては、箱の中身、つまりソフトや管理運営の面を充実させることが何よりも急務となった。そもそも劇場やホールの使命とは、多くの観客に足を運んでもらい、夢と感動の舞台を届けることである。こうした劇場やホールの放つ活力が観客を引きつけ、地域を活性化し、本物の劇場国家への道を歩んでいくことになるのだ。 　その舞台裏を支えているのが劇場技術者なのである。劇場やホールの専門性が高まり、指定管理者制度の導入によって劇場技術のさらなる向上が求められ、芸術文化の発信基地としての役割がなお一層期待されている。そうした創造型の劇場やホールでは、何より優秀な劇場技術者の確保と育成が必須の課題となる。 　劇場やホールにおいて、クリエーターたちは創造に向けて計り知れない大きな力を結集させ、作品を生み出している。本書で描かれる舞台裏の世界も同様で、作品創造には常に生みの苦しみがある。それを乗り越えて創造が結実したとき、表舞台に連鎖して観客に感動が伝わるのである。世間から見れば、これまで劇場やホールの舞台裏はヴェールに包まれた世界だったと思われる。劇場技術者は、現場でさまざまな経験を積みながら育っていく。舞台づくりの過程においても数々の興味深いドラマが生まれる。本書では、そんな舞台裏で彼らが奮闘する姿を交えながら、劇場技術者の具体的な仕事内容を紹介している。彼らの仕事への情熱などを、少しでも知ってもらえたら幸いである。と同時に、この仕事を目指す人たちが一人でも増えることを望んでいる。 （著者　齋藤譲一）

3,080円

創造を支える劇場技術者…

2,999円

国栖

2,999円

谷行

銀行員から市川團十郎になった男の初の評伝。九代目の婿養子で、30歳を前に役者となり市川三升を襲名、死後十代目を追贈された知られざる團十郎の実像に迫る。 銀行員から 市川團十郎になった男の 初の評伝！ 十代目市川團十郎（本名・堀越福三郎）は、明治の名優・九代目市川團十郎の長女・實子の婿養子。「慶應」を出て銀行員として勤めたが、九代目の死後、三十歳を前に歌舞伎の世界に身を投じ市川三升を襲名。一九五六年に七十五歳で亡くなる近くまで舞台に立ち続け、死後「十代目」を追贈された。これまで経歴に不明点が多く、はっきりと評価もされてこなかった十代目は。果たして「團十郎」の名跡に値しない人物だったのだろうか。「空白の團十郎」の生涯を、家族との関わりとともに描き出す。 はじめに 第一章　理想の婿 1　裕福な商家の次男 2　慶應ボーイ 3　持ち上がった縁談 4　教養人であり、良き家庭人 第二章　江戸の守り神 1　江戸歌舞伎 2　團十郎代々 3　遊郭と魚河岸 第三章　「文化人」への道 1　若太夫 2　権之助 3　「市川宗家」へ復帰 4　演劇改良 5　晩年 6　銅像・「劇聖」・胸像 7　「文化人切手」 第四章　女役者から女優へ 1　女優へのこだわり 2　女優になった妻 3　女優、その後 第五章　役者・三升 1　宗家継承 2　突然の役者志望 3　「堀越福三郎」を名乗る 4　「三升」襲名 第六章　「歌舞伎十八番」の復活 1　権威の象徴 2　競い合う門弟 3　三升と「十八番」 第七章　受け継がれる名跡 1　白羽の矢 2　「海老蔵」襲名 3　「花の海老さま」 4　「團十郎」復活 おわりに 市川團十郎家系図 参考文献 「十代目市川團十郎」関連年表

1,870円

空白の團十郎

2,475円

母の問わず語り

はじめに 一　原風景 父の背／父・六代目鶴澤寛治／生まれ変わった文楽座／彦六座／團平師匠のもとに／文楽座に戻る／京都に戻る／再び文楽座へ／堀江の思い出／小春太夫の美声／三味線は芸能界きっての人気／新しい文楽座／堂島／川のせせらぎ／襲名と遺恨／戦争へ 二　戦中のデビュー 義兄・浜太夫（四代目・津太夫）／デビューは琴・名は寛子／大阪大空襲／四ツ橋・文楽座焼失／義兄の復興運動／終戦へ／初の東京公演／父の稽古／鶴澤寛五郎／目指すのは芸術家 三　復興と分裂 GHQの介入／分裂／あの日の雪／「曽根崎心中」の復活／三味線を音楽としてクローズアップ／道頓堀文楽座／松竹との別れ／交渉の糸口／珍道中／パリジェンヌの涙／両会派の溝 四　太夫と三味線の分裂 父の死／三味線の変化／伝説的な名演／手が回るだけの三味線／国立文楽劇場／鶴澤寛治襲名／将来への期待 略年表 あとがき 参考文献

1,650円

うたかた

魔法のバレエシューズが光るのは、エンチャンティアからのＳＯＳの合図。こんどは、踊りのきらいなねずみ王が、エンチャンティアを常冬の国にしてしまいました！寒くてだれも踊ることができなくなったこの国を、もとのすがたにもどすため、デルフィは「変身のじゅもん」にいどみます。

880円

マジック・バレリーナ（2）…

絶大な人気を誇り、「ユーヒズム」という造語さえも生まれるほど男役を体現してきた宙組トップスター大空祐飛と、寄り添い支えた演技派娘役・野々すみ花のさよなら特集！　小特集では、星組の実力派スター涼紫央・白華れみに「ありがとう！」の言葉を寄せる。

1,320円

宝塚イズム21

舞台と人々をつなぐもの 20世紀の演劇を考えるとき、近代に発達した印刷や写真、音声、映像などの多種多様なメディアの存在を抜きには語れない。 多くの人々が舞台や役者の記憶をとどめ、想起するときの、それらメディアの果たした役割を検討する。 メディアの発達がもたらしたものとは──。 I総論 第1章 演劇に見る思い出とメディアの間──共有感の喪失＝神山彰 II勃興する活字メディア 第2章 明治中後期の新聞と同時代演劇──新聞小説・興行・記録装置=後藤隆基 第3章 演劇雑誌の近代──青年歌舞伎とファンの『歌舞伎若人』=熊谷知子 III大衆化の時代 第4章 スターのおもかげ──演劇写真の日本近代 =」村島彩加 第5章 レコードと演劇 =大西秀紀 第6章 漫画と演劇 =日比野啓・ 鈴木理映子 IV放送メディアの登場 第7章 北條秀司のラジオドラマ =和田尚久 第8章 テレビと演劇──レビュー式喜劇・軽演劇との関わりを中心に= 西条昇 V時代の変容を映して 第9章 劇場プログラムとポスター= 神山彰 第10章 政治メディアとしての演劇 ──川上音二郎、大衆演劇、裸ショウ=中野正昭 第11章 演劇と映像の変容と逆転 =神山彰

5,060円

演劇とメディアの20世紀…

人気番組『笑点』勇退後、初めて語る秘話、エピソード満載の人物交遊録！ エノケン、彦六師匠、歌丸さん…。思い出の喜劇人、芸人、俳優たち。 昭和100年を目前に芸能史に詳しい林家たけ平がインタビュー。 　木久扇師匠は御年87歳、落語界の重鎮である。人気番組『笑点』の初期からのレギュラーで、今年2024年3月、55年続けた大喜利回答者を降りることにした。本書はこれを機に師匠が見てきた昭和の芸人たちの思い出を、芸能通の林家たけ平氏が長時間インタビューしたものである。東京育ちの生い立ちや芸人人生を縦軸に、氏に大きな影響を与え、印象に残っている落語家、コメディアン、俳優などの人となり、芸風など、エピソード中心に語ってもらい昭和芸能史と呼ぶにふさわしい回想記となっている。 　氏は昭和12年（1937）、東京日本橋（久松町）で雑貨商の息子として生まれる。芝居好きの祖母に連れられ浅草などで幼少期より演芸等に親しむ。戦争を機に疎開し、戦後は中央線の西荻窪駅近くでやはり家業の雑貨商の家で育つ。都立中野工業高校から食品会社に就職するも、飽き足らず自慢の画業の才能を活かそうと当時長谷川町子と並んで有名だった清水崑に師事、漫画家を目指す。今でも氏は自身のイラストで個展を開くほどの腕前である。清水崑宅で開かれる宴席で声帯模写などを披露して大いに受けていたところを見込まれ落語家への転身を師より勧められる。はじめは当代一流の三代目桂三木助師匠の下に入門、「芝浜」で賞を受けた名人三木助は病に侵され半年後に亡くなる。三木助師匠の最期、落語界の重鎮たちを病の床に全員集めて死んでいくところを見せようとするエピソードが興味深い。師匠亡き後、林家正蔵（彦六）のもとに引き取られる。これは木久扇師匠の高座でも物まね入りでよく演じられているからご存知の方も多いだろうが、彦六師匠の人柄の良さ・面白さ、落語家としての渋い芸風など、絶品のエピソードが満載。また落語家では『笑点』の盟友ともいうべき桂歌丸師匠の思い出も。 　この本では特にお笑い芸人の思い出を中心に語ってもらっている。エノケン、ロッパ、シミキン、トニー谷、堺駿二、てんぷくトリオの三波伸介、コント55号の坂上二郎、横山やすし、そのほか好きなチャンバラスター（嵐寛寿郎や片岡千恵蔵）、豪快エピソードの勝新太郎まで。ほかに寄席や落語界の情景、旅回りなどの珍しい内幕、前座時代のアルバイト、金銭事情なども。また昭和歌謡好きの林家たけ平さんがインタビュアーだけに歌謡曲についての思い出話も多い。最後に当時の若手落語家のよいアルバイト先だったキャバレー回りの話を一章設けているのも本書の特徴である。 　本書は林家木久扇という人気落語家の半生記でありながら、師が過ごした落語界・テレビ界の雰囲気、多くの芸能人たちの変わってはいるが愛すべき人柄・芸風などがリアルに感じることができる貴重な大衆演芸史である。

2,200円

木久扇の昭和芸能史

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